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知性とは [雑感]

山口さん問題で
生徒がしつこく聞いてきます。
授業中話すと時間がなくなるから
ブログに書くから
今は問題を解け〜

言ってしまいました…だから書きます。

結局
何が根本的にいけないのか?
欲望のコントロールですか?
とか
生徒が聞いてくるわけです…
そういう問題ではなくて
知性が足らんのじゃ

私はよく言うのですが…
それって馬鹿ということですか?
と生徒がまた聞いてきます。
いや馬鹿なら馬鹿というわ!
という…
そういう長い話が…

では山口さんに足りない知性について
書きたいと思います。

勿論、受験にも関係するわけですが
受験の数学の問題が得意な人とそうでない人
数学に限らず
受験で点数が取れる人とそうでない人
まあ
偏差値が高い人とそうでない人

色々な違いは細かく言えばありますが
根本的に言うと
多角的に物事を考えられるか?
ということです。
もっと話を単純化すると
相手の立場、つまり出題者の立場になって
物事を考えられるか?
ということです。

言い換えると客観的視点があるかないか
大人かどうかということです。
これには沢山の言い換えがあります。
くどいですが(笑)

相手の立場になって物事を考えられるか?
この視点がなくて
大学入試の難問を解ける人はいません。
ですから
自分が、自分がと
自分のことだけしか考えられない人
自分の視点しか持てない人
そう言う人たちが基本的にはテストで点が取れません。
勿論これはハイレベルなでの話ですが。
ある程度の入試までは知識でいけますが
あるレベルからは「知性」が必要です。

知識がなくても
出題者の意図や
諸々客観的に考えられる要素から
推測できる人は
問題を解けてしまいます。
本当に上の上の方
わかりやすくいいますと
東大でも上の方で合格できる人は
ほぼほぼそういう考え方ができます
できないと点数が取れてないです。
東大の問題ってそういう問題です。

他人の視点に立って物事を考えられる
客観的に考えられる
それを意識的にすること
それを理性といい
それをもはや無意識のうちに直感的にできる
その能力を「知性」と私は呼んでいます。

平たく言うと
いつも自分よりも相手の立場になって物事を考えられる
しかも無意識に
ということです。

これをトレーニングするのが受験勉強のようなもので
そういう客観的視点がある人が大人だということです。
出題者が何をさせたいか?
どういう意味でこれが書いてあるか
そういうことができないと
点数になりません。難問になればなるほど。

私は小さい頃から非常に不条理な
ことが沢山ありました。
でも、それを主観的に恨むようなことは
してきませんでした。
どうしてこの大人はこういうことを言うんだろ?
相手の気持ちになって考える習慣がつくわけです。
不条理を多く受けてると(笑)
でもそうやって
大人の気持ちや考えを推測すると
そんなに不条理でもなくて
まあ仕方がないよな
と思えることがあって、納得できるんです。
ガチの子供は
自分がああしたい、こうしたい
思うようにいかない、駄々をこねる…これは
自分のことしか考えてないんです。
そういう反応をしたら相手がどう思うかとか
そういうのを直感的に考えられない
つまり知性がないのです。

プロ家庭教師なんて
1番必要なのは知性です。
生徒がどう考えるか?
これは問題にしてもそうですし
私の発言に対してどういう反応をするか
そういう諸々を全て考えて
生徒の中に思考回路を構築しないと
いけない仕事です。
本番で私が考えて解いてあげるわけにはいかないので
正しい考え方とか
反応を反復練習させるわけです。
これは生徒によって千差万別ですし
非常に難しいですが
やり甲斐も非常にあります。
授業中
私は自分のことなんてほとんど考えてないです。
滅私奉公です(笑)違うか

私がよく
民主主義の話で
優秀な人が舵を取った方がいいという
優秀な人、政治に向いてる人というのは
知性のある人です。
知性のある人
色々な人の立場でものを考えられる人
そういう人が政治に向いています。
色々な人のこと、それは未来の日本人も含めて
ですが、考えられないと
国にとって有益な決定なんてできるわけありません。
自分の生活が苦しいなんとかして
自分のために税金を下げろ
自分の…
こういう知性のない人は
政治に向いてないですし
国家という単位のものを決めるのに
参加しないでくれ!
というのが私の根本的な意見です。
私的な私より公的な私を優先できる
それが
知性ある人
大人だということです。

その大人になるための
教育が
18歳までの学校教育であるべきだと私は根本的に
思っています。
実際の知識を身につけるよりも。

都合のいいことに
入試の難しい問題は知識だけでは解けません。
必ず知性が必要です。
なんていいシステムなんでしょ(笑)
それをぶち壊そうとする省庁もありますが。
特に東大なんていい問題を出すのでおススメです(笑)

山口さんには知性がなかったわけです。
自分の欲望
自分のああしたい、こうしたいしか
考えられなかったんです。
知性があれば、もはや
無意識に
ん?
こんなことをしたら
相手はどう思うかな?
奥さんや子供はどう思うかな?
今まで関係してきた人はどう思うかな?
という思考が働き
そういう判断の元に
感情の暴走を止められたわけです。
しかし残念ながら知性がなかった。
今でもない。反省してない。
何もわかってない。
自分のやってることが…
それが根本的な問題だと私は思っています。

そういう大人になって欲しくないです。
知性を大人になるまでに身につけないとダメです。

宿題を忘れて殴ってくる教師に知性はないですわな。
殴られた相手がどう感じるのか?
殴る自分を見て知って
そういう人たちがどう思うのか?
そしてそれを一般化して
社会の行動として人にやったらどうか?
さらに抽象化して、殴る行為を考えたら…
みたいな思考が無意識のうちに
パパっと働かない。
全然わかってないですよね。
だから私は大人として
いや
もう年齢的に大人であるはずなので
人として終わってると思うのです。

知性を身につける
それは何も受験だけじゃなくてもできます。
普段の生活の中でも勿論。
その結果として入試問題が解けちゃうんですが(笑)
効率がいいですよね。
自然科学やちゃんとした宗教でも
思想でもできます。
自然科学は相対化のオンパレードですよね
↑おススメ

知性を持った大人になる
それは
相手のことを自分より優先して考えることが
直感的にできる人になるということです。
そういう知性を身につけた
ちゃんとした大人になって欲しいと
私は思っていつも授業をしています。

注:
誤解の無いように言っておきますが
無論
入試問題が出来ないから
知性がないわけではないです。
出来るには必ず知性が必要条件として
あるということです。


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