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暗黙のルール~高校物理ゲーム~ [受験勉強大学入試]

大学受験物理において
大切なのは
演習量をこなすことです。

これは
絶対にそう。

細かく理論を理解するよりも
むしろ
経験則で
分かってくるものの方が
多いからです。

「ゲーム」という言葉に
拒否反応を示す
世代、一群の人々がおりますが
高校物理は
「ゲーム」なのです。
学問的な正しさなんて
ぶっちゃけ微塵もないからです。

例えば
摩擦力がF=μNで表されるとか
こんな
簡単な訳はないです(笑)
ファインマンもびっくりな
高校物理の公式です。

フックの法則
F=kX
なんて
成り立つはずありません。
だから
全国の小学生
自由研究でやらないでください。

なんでじゃあ
こういう風に決めているかと
言うと
高校物理では
基本的に比例と反比例しか
使えないのです。
微積分導入はNGなので。

ですから
非常に単純化された
比例反比例で
プログラミングされた
ゲームをプレイして
答えを出しているのです。

そのゲームを
プレイヤーとして
うまくなるには
沢山プレイするに限る
これはゲームをやったことが
ある人なら分かると思います。
説明書を丁寧に丁寧に読んでるより
どんどんやって
経験則で積み重ねて行った方が
明らかにプレイヤーとしての
スキルは上がるんです。

そこで
このゲームの暗黙のルールというもの
にも気付きます。

例えば
熱力学では準静的変化というのを
やります。
平衡状態を保ったまま
ゆっくり変化をさせると
いうことです。
そんなこと
可能なのかとか?
真面目な学生は考えてしまうかも
知れませんが
その考え自体が間違えなんです。
ゲームなんで。
Bダッシュをしたら
加速する
そんなことがあり得るだろうかとか
そういう問題じゃないんです(笑)
押せばマリオさんは
目イチで走ってくれます。

平衡状態というのは
見かけ上変化が起きてないと
いう状態のことです。
A⇄Bみたいな
AからBになるのと
BからAになるのが釣り合った状態で
見かけ上変化してないということです。

物理の問題で
この準静的変化なのかどうなのか?
これは
問題を読んだときに
「ゆっくり」変化させる
みたいに書いてあるんです
この一言で
ああ準静的変化なんだなあって
思って下さい。
要は高校物理、大学入試の物理では
こういうゲームの決めごとが
結構たくさんあって
こういう日本語が問題に書いてあったら
こういう風な解法みたいな
ものが沢山あるのです。
それをしっかり覚えていく
経験によって。
これがもの凄く大切です。

……
ただときどき
出題者が「ゆっくり」を書き忘れる(笑)
もしくは
大学教授は入試問題なんて興味がないので
作りなれてなくて
高校物理という「ゲーム」の
ルールが分かってない人がいるのです。
だからなんも書かない

そうすると
先生これって準静的変化ですか?って
聞いてくる生徒がいますが
その辺は察してプレイしてくれ(笑)
というのは
冗談ですが
例えばPV図とか
一定の圧力を想定して作られてる
時点で
実は平衡状態なんです。
圧力や体積は当然
非平衡状態で定義できるわけないので……

ただ
ぶっちゃけ
こういう細かい日本語や設定を
読んだり考えたり
本番でしてる余裕はなく
普段やりなれたゲームのルールで
普通にやっていけば
問題なくできるのです。

こういう「厳密性」に囚われてる
人は
ゲームのプレイ時間が
足りないか
高校物理がゲームだと言うことが
わかってない
のです。

ただ……
それでは学問としての
物理を高校物理から学べないのか?
言わば
より高いレベルのゲームを高校物理で
できないのか?
たとえて言いますと
高校物理はプレステ4で
大学物理はプレステ5みたいなものですが
それは
新しい本体が必要で
それが「数学」で
大学の微積分学や線形代数、複素解析……が
プレステ5本体で
こちらを買って頂けると
(知識がインストールされてると)
プレイできるのですが(笑)

ですから
より
正に解像度の高い物理学
勉強したい方は
大学数学という本体をご購入ください(笑)

とりあえず
今はプレステ4で遊べるゲームで
我慢してもらって
プレステ5のソフトもプレイしたい
場合は、大学数学をインストールして
ください(^0^;)

まあ
大抵の高校生は
プレステ4ができればいいのです。

本当に
基本的に比例と反比例しかない
単純なゲームです
でも
単純なゲームだと
入試で皆に解かれて差がつかないので
いろいろ
日本語を複雑にしたり
与える情報を言い換えて
遠回し表現にしたり
ちょっと変わってステージを
用意するとか
そういうことしか
出題者はできないので

ぶっちゃけ
問題を作る側になれば分かりますが
どうやっても
解かれてしまう簡単な問題しか
プレステ4では
出せず
いかにそれをプレステ5やXbox、PCゲーム
っぽく見せるか(笑)
みたいな
しょぼい方法しか手段がないのです。

それも
問題を解き慣れた
いわば
プレステ4でみっちりプレイした人には
敵いません。
クリアされてしまうのです。

ですから
高校物理は非常に満点が取りやすいです。
受験で選ぶと有利です。
なんでできないか?
プレイ時間が足りなすぎるのです(笑)

無論
いろいろテクニックはあります。
それを私は授業で教えるのですが
そもそも
そのプレイ時間がある程度
担保されてないと……
どうにもならないというか
プレイ中に
説明書を開いて
見返すのは止めて欲しいです(笑)

高校物理というゲームが
できるようになるのに
特別な才能とか頭の良さとか
一切必要ありません。
出来ない人はプレイ時間が圧倒的に
足りない、それだけです。
無論、上手くなるのにかかる時間は
人それぞれではありますが
結局しっかりやれば
かなりのレベルには到達できる科目です。

(補足)
熱力学では(プレステいくつになっても)
ある平衡状態→非平衡状態→新しい平衡状態
と変化するとき
非平衡状態は扱えないので
そもそも「時間」が出てきません
時間変化を追えないので
だから
ある平衡状態と新しい平衡状態の
保存則のゲームになるんです。

だけど
出題者はプレイヤーを混乱させて
パニクらせるために
変化の間の日本語をごちゃごちゃ書くんです(笑)
素人プレイヤーを
騙すために

更に定積モル比熱
定圧モル比熱……
あれもプレステ4では単なる定数だと
思って下さい。

これを真面目に物理学を
考える生徒は納得がいかないのです。

例えば
温度を0度→1度に上げるのと
100度→101度にあげるのでは
影響は同じか?
違うに決まってます(笑)
でも
プレステ4では
同じ1度上昇と考えてしまうのです。
(プレステ5ならちゃんとやります)
ですから
厳密性を求めてはダメなのです。
プレイヤーとして
高得点をたたき出すのが
試験でやることなので

(追補足)
内部エネルギーが温度依存関数
だと考えるので
定積変化、定圧変化を考えると
いうことです。
1番変化が単純な経路なので。


nice!(2)  コメント(6) 

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コメント 6

研究者

物理屋さん
プレステの喩え
素晴らしい!
本当にその通り
by 研究者 (2023-10-06 10:13) 

お名前(必須)

そういうことか!
目から鱗です!!
by お名前(必須) (2023-10-06 10:46) 

レッドチャイナ

ムカつくけど
喩えうまい
分かりやすい
ムカつくけど
by レッドチャイナ (2023-10-06 10:52) 

忠犬チビマル

ワーーン
犬をたとえたら
何になるかワーーン?
by 忠犬チビマル (2023-10-06 10:53) 

受験生

高校の化学はどうですか?
それも同じ?
by 受験生 (2023-10-06 10:59) 

元生徒下原

先生は
色々な問題の仕組みとか
内部構造を教えてくれるので
それで出題者が
どういう風に問題を作らざるを
得ないか
みたいなのが分かって、受験本番では
笑ってしまいました。
こういう手口か…って
それがプレッシャーを無くしてくれたのも大きいです。

ただ基本は自分でやってないと…
基本演習はちゃんとやって
授業受けないといけないなあとは
思いました
先生に叱られてからw
by 元生徒下原 (2023-10-06 11:44) 

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