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こんなニュースがありました [雑感]

先日こんなニュースがありました。

「英国で、強い偏頭痛に襲われた女性が、
その後、話す言葉が中国語なまりの英語
になってしまい困惑している。英メディアが
20日、報じた。
 この女性は、英南西部プリマス(Plymouth)
に住むサラ・コールウィル(Sarah Colwill)さん(35)。
前月、激しい頭痛に見舞われ、救急車で病院に搬送された。
救急隊員によると、搬送中、コールウィルさんは
中国人のような英語を話していたという。
さらに搬送先の病院から義理の娘に電話をした
コールウィルさんだが、娘はコールウィルさんだと認識できず
、中国人からの電話だと思ったという。
 コールウィルさんは生後18か月からプリマスに住んでおり
、同地方特有のやわらかいアクセントの英語を話していた。
しかし、偏頭痛以後、コールウィルさんが話す言葉は、
中国語風の英語に変わってしまった。
だが、コールウィルさんは中国を訪れたことは一度もない。
 コールウィルさんの頭痛の原因は脳の損傷による可能性があり、
コールウィルさんは言葉が突然、外国語なまりになる
「外国語様アクセント症候群(Foreign Accent Syndrome、FAS)」
を発症したとみられている。
 コールウィルさんは、「友人たちに電話をかけても、
いたずら電話だと思って切られてしまう」と悩みを語った。
「最初の一週間くらいは、中国語なまりを楽しんでいたけど
、一生、このままかと思うと気がめいる」
 今では、自分の話す声が他人のもののように思え、
自分の声に嫌気が差しているという。
現在、コールウィルさんは言語セラピーを受けている。
 「外国語様アクセント症候群」の発症例は、
英国以外にも世界各地で報告されている。
初めての症例が確認されたのは20世紀はじめで、
脳卒中や重度の脳損傷をきっかけに発症することが多い。
現在の患者数は、全世界で数十人程度とみられている。(c)AFP」

この記事を読んでいて前に見た論文を思い出しました。

はっきりした記憶ではないのですが
日本でも外国語様アクセント症候群が報告されており
その方はその後、前頭側頭型認知症として典型的な経過をたどりました。
つまり軽度な人格、感情、社会行動異常から
発語失行と非流暢性失語を伴いながら
無言状態に移行していき、それと共に
外国語様アクセント症候群が消えたと言うのです。

日本語の場合、単語を細かく切って話をしたり
促音便が話せなかったりしますが
果たしてそれが外国語のアクセントと言えるのでしょうか?

外国語様アクセント症候群の定義を調べてみると
「患者が母国語を話す場合,その母国語を共有する第三者が患者の発
話に対して外国語のようだという違和感を持つな
らば,その発話異常をFAS と称することができる」
だそうです。要は言語が単に異常なわけではなく
「外国語のようだ」という印象を聞き手に与えるわけですが、
この外国語のようだというのは客観性がないのではないかと思うのです。
日本で報告された例でも「英語のようだ」というのは
日本人が英語になじみが深く
助詞を略す話し方を英語のようだと解釈しているに過ぎない気がします。
助詞の省略や音便の発音がおかしくなるのは
発語失行と非流暢性失語でも当然起こることですし。

私がこの記事を読んで感じたのは前頭側頭型認知症の初期症状と
外国語様アクセント症候群が区別できるのか?ということです。
この分野について私はあまり詳しくないのよくわかりませんが
先の英国人女性の「中国語のような訛」というのも
聞いた人の主観的な問題のような気がしてなりません。
(私の不勉強のせいもあるのかもしれませんが)

私が更に気になっているのは
雑誌等でこの外国語様アクセント症候群を
急に外国語を話せるようになるかのように書いてある記事もあるということです。
それは明らかに違うと思います(笑)

これからも何か気になる記事を見つけたら
それについて書いていきたいと思います。

今日は単に書くことが思いつかなかっただけですが…[たらーっ(汗)]
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