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一番困る質問 [受験]

毎年受験指導をしていて一番困る質問は
「~という学校に合格できますか?」または
「先生はどれくらいの確率で合格すると思いますか?」
という質問です。

勿論私が合格不合格を決める訳ではないので
100%はわかりません。
確率的に……というのも難しい話です。

勿論、ある学校に合格する為に最低限必要な力というのがあります。
それを受験日までにつけさせるのが私の仕事です。
学校によって必要な力はかなり異なります。
これは偏差値の高低の問題ではありません。
学校によって独自の出題傾向があるのです。
ですから世間的に言われている偏差値の
60の学校に落ちて65の学校に合格するという
逆転現象も受験の中ではよくある話です。
ですから、より偏差値の高い学校を希望された場合は
問題の傾向と生徒の得意不得意、思考の癖を考えて
その生徒が一番高いパフォーマンスをできるであろう学校を紹介します。

ところが…
受験と言うのは力があれば必ず受かるかというと
そうでもない部分があります。

本番で力を発揮できないとか
思わぬミスをするとか
出題傾向が急に変わるとか
苦手な問題ばかりでるとか
合格する確率がはじき出せないくらいの
不確定要素が沢山あるからです。
しかも、それは生徒の年齢が低ければ低いほどそうです。
(中学入試が一番不確定要素が多いです。)
逆に考えれば不確定要素が多いので
大逆転も起こりうるということです。

そこで中学受験の大手予備校では
開成なら開成で、受験日に余裕がある子なら
偏差値に関わらず沢山受験させます。
それが全体の合格者数を上げるのに一番だからです。
ですから、普通予備校の宣伝では、
何人合格したかは書いてあっても
何人受験したかは書いてません。
予備校が一番力をいれていることは
受験できる生徒の絶対数をかき集めることです。
それが数字を残す最良の方法だからです。
大手予備校ではマクロ的に受験を捉えています。

ところが私の場合、そんなに生徒はいません。
毎年受験するのは多くて5人位です(昔は多い時期もありましたが)。
ですから、ミクロ的に個人個人の力を見ていかなければなりません。
ミクロ的にみると、合格率について考えること自体が難しいです。
実際に受験では私の想像もしなかった
合格や不合格が沢山あるのです。

私の理想としては、勿論どれくらいの確率で合格しますよと
教えてあげたいのですが、それは原理的に不可能なのです。
それでも
「先生の感覚としてはどれくらいですか?」
なんてさらに聞かれることもあります。
それが本当に困ります感覚と言われましても……[がく~(落胆した顔)]
私はそんなに勘が当たる方でもありません[もうやだ~(悲しい顔)]

とにかく受かるか落ちるかを考えるよりは
しっかりと力を毎日つけていくのが大切だと思います。
受験という短いスパンで考えるよりも
人生というスパンで考えれば受験で勉強したことは
たとえ不運で不合格であっても、無駄にはなりません[パンチ]

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