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動物実験の限界 [科学ネタ]

生徒から発がん性があるとかないとかって
どういう風にわかるのか
聞かれたので
ブログに書くことになりました。
約束をしてしまったので…

これで皆さんに生物学の
動物実験の限界を感じて頂ければと
思います…。

まず発がん性があると疑われる物質があるとします。
これをAとしましょう。
これを一気に大量に与えると急性中毒で亡くなる可能性があり
(水でも塩でも一気に与えると死ぬように)
意味がありません。
発がん性というのは長生きして初めて問題になるのです。
ですから
まずAを与えても長期間生きられる量を確定します。
(これも結構大変)

そうしたら実験群には50匹のラット
つまりAを餌に混ぜ続けるラットです。

対照群として通常の餌を与える50匹のラットを
用意します。
ラットの寿命は通常三年です。
そこで三年にわたり
毎日ラットの状態を確認し
死んだラットが出たら解剖して
様々な検査を1匹に対してして、死因を特定して
死因が、がんかどうかを調べます。
それで一応二つの群で5%の有意差が出たら
医学的には有意差を認め発がん性があるということにする
慣習となっています。

ここで皆さん…考えてみてください。
母集団100匹しかいませんよね…( ̄◇ ̄;)
選挙速報でもなんでも当たるのは
母集団少なくとも数千、普通万単位、できれば百万
必要なんです。
統計学的にいうと…
1000匹いれば0.5%以下の誤差ですが
そもそも5%の有意差なので…
全然足りませんよね…。

でもその
千匹のラットですら普通の研究室で飼うのは無理です。
食費めっちゃかかりますし
千匹の状態を三年間調べる、特に死因を特定するのは難しく
…膨大な手間がかかります。千匹ですら。
そんなこと無理です。
三年間、それに費やしてたら研究室が潰れマウス。
しかも
最近では研究室で飼うラットは狭い檻に入れられて
そもそも高ストレスでまともじゃない
から意味がないみたいな研究結果が出る始末です…

そのたった100匹前後ででた
非常に危うい(笑)結果が
動物実験による発がん性の有無なのです。

勿論
人間でなんてできないわけです。対照実験。
人道的に。
もしできたとしても
人間は寿命が長すぎて
一つの物質を調べるのに1世紀かかります…

ラットの寿命三年はちょうどいいです。
中高一貫でも6年通ってたらだれますよね(笑)
3年がちょうど限界かも。
結婚でも
3年目の浮気もありますよね。
オキシトシンの効果とかもそれくらいかも。
ラットは三年、ちょうどいい寿命。
ですから頑張って100匹三年でやります。
もっと少ない場合も実際はあります。
実験室で飼うので。

そもそもラットと人間って
同一視していいの?とか読者の皆さんは思われるかもしれませんが
ラットくらいの寿命でないと
実験できません!
これは純粋に実験側の都合で
それに、これを正当化するためにラットでいい理由
人間とこれくらいなら同じだろみたいな
言い訳があります。

この疑惑の(笑)動物実験によって実は
発がん性があるかないかは決まっています。
ラットがバタバタ死んでいくのはわかりやすくて
それがダイオキシンでしたが
実はこれはネズミだけがバタバタ死んだりガンになるだけで
ネズミで見られる毒性は人間にはないという…
ずっと前に記事にも書きましたが
悲しい動物実験の限界が暴露された物質でもありました。

ですから
あるものが発がん性があるとかないとかって
本当は非常に微妙です。
あるかもしれないしないかもしれない(笑)
世界的に決まっていてもです。
その辺は、適当な決まり方で
あとから覆ることもしばしばあるものだという
認識でいて頂ければ、間違いないかと思います。
少なくとも科学的と呼ばれる精度での実験は
できないからです。一つの物質に時間と労力とお金
そんなにかけてられません。
しかも、選ぶ時点で人間が疑惑を感じてる物質しか調べてないんです。
疑惑を感じない物質に
ラット100匹…やってられないですよね。
そもそもネズミの夢を見そうですし
ディズニーランドに行きたくなくなります(笑)
これがいかに偏ったものであるか…お分かり頂けるかと。
発がん性って実はそんなものです…。

ただ…です。
この動物実験を経なくても
簡単な仕組みで発がん性がわかることもあります。
それは身体の細胞を傷つけるものです。
これは修復回数が増えるので
確率的にコピーミスも増えて
発がんする可能性が高くなる。
それはわかるのです。
辛いものの食べ過ぎとか…

これは私の勝手な解釈ですが、タバコも
ニコチンの発がん性があるのはありますが
実験で使われた濃縮されたニコチンを
タバコに当てはめるのって結構無理があります。
基本的に煙を吸う、微粒子を吸うPM2.5なんか
最悪ですが、大気汚染が俗に言う肺がんに
1番悪影響を及ぼしてるのではないかと思っています。
と、言いますのは農村地方の空気の綺麗なところの
ヘビースモーカーの人って、有意にがんが増えたりなんかせず
逆に寿命が長いみたいな論文も昔ありました。
都会の微粒子の多い空気で肺胞に微細出血を起こし
、それで加えてタバコの煙なんかを数と
上記の単純システムの方で肺がんになる確率は上がりますよね。
ニコチンで上がってはいないように思えます。
喫煙率が落ちてるのに肺がんの数が
まあ肺がんにも色々あることが分かった影響もありますが
増えてるのは不自然ですし。ニコチンのせいだというのは
無理筋なように私には思えます。
中国での増え方を見ても大気汚染が主要因に思えてなりません。

まあ色々分からないことがありすぎて
それもあって私の提唱する最適戦略は
なるべく偏って同じものばかり食べないという
ことになるわけです。
マリオンクレープのチョコ味ばかり食べてる私がいうのも
なんですが(笑)まあ
美味しいものを食べてガンになるのなら
それは構いませんが。

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久美子

夜中に起きてブッチさんのブログを読むのが楽しみです
。今日も更新ありがとうございます。
さて、今回の文章
非常に勉強になりました!!!、
親父ギャグには目をつぶりましょう。
発がん性ってそうやって決まってたんですか。
初めて知りました。
本当にありがとうございました!
by 久美子 (2020-06-14 02:28) 

もと武蔵

中高一貫高のくだりは面白いですよ、
by もと武蔵 (2020-06-14 02:33) 

香椎葉月

ブッチーさん
面白い記事いつもありがとうございます。
動物実験って…そんな小規模でやっていたんですか…
それで決めた発がん性って
人間に当てはまるかとか
色々難しい点があって
今まで鵜呑みにしてきた自分が恥ずかしいです。
by 香椎葉月 (2020-06-14 07:18) 

愛煙家たけし

ブッチーさん
スモーカー?
いつもタバコを擁護してくれるけど
by 愛煙家たけし (2020-06-14 07:20) 

物理屋hν

タバコは吸ったことがありません。子供の頃から喘息で気管支が弱く、普通の手持ち花火の煙ですら咳が止まらなくなります。タバコの臭いも嫌いですし、世の中からなくなって欲しいと小さい頃から思っていましたし、今も思ってますが(笑)科学的事実は事実で仕方ない…です。自分が嫌いだからって、恣意的判断は出来ません。
by 物理屋hν (2020-06-14 07:24) 

お名前(必須)

ブッチ
コロナにかかったらどうするの?
by お名前(必須) (2020-06-14 10:14) 

物理屋hν

え、
合法的にお休みできるので
基本家で寝てますよ。
疑わしい感じでも。
昨日も2時帰宅で今朝も5時から授業で
だるいです。
これってコロナじゃないですかねえ。
コロナになったら神様がくれた休息だと思って寝てます。治るまで。
by 物理屋hν (2020-06-14 10:24) 

物理屋hν

休みが今後ないことは考えないことにしてます。
精神がやられるので
でも今なら受験に関係ないですし
ここでコロナっぽい感じで風邪を引けば…
寝てられますよね(*^ω^*)合法的に。
でも都内20人、しかもクラスターですよね
確率低すぎです。
宝くじに当たるくらいの確率ですよね( ;∀;)
by 物理屋hν (2020-06-14 10:52) 

ミスター

あなたは非常にふざけた発言をされてる。
コロナは世界の敵です。
恐怖です。
それをかかりたいというのは
人間のクズでしかありません。
今すぐ仕事を辞めるべきです。
コロナでなくてもやすめるでしょう
それをコロナに結びつけるなんてよくありません。
反省はするように
by ミスター (2020-06-14 15:05) 

マイスター

物理屋
お前はこのコロナ禍で
人の命の尊さを感じなかったのか?
悲しくて
今回1番お前が涙を流したことはなんだ?
それを心に刻め
by マイスター (2020-06-14 16:11) 

物理屋hν

やはり一番悲しかったのは…づぼらやさんが
閉店に追い込まれたことでしょうか…( ;∀;)
by 物理屋hν (2020-06-14 16:13) 

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