解釈問題

正直言って
やりたいことだけやって
生きていける人生なんて存在しません。
良くて8、9割やりたくないこと
1、2割がやりたいことです。
やりたいことがやりきれないのが
人生です。

そして人生は思うようにいきません。
自分がどんなに頑張っても
周りに振り回されたり
不運が続いたり
やりきれない思いに駆られることばかりです。

そんな嫌なことばかりの人生ですが
人間はなぜ生きていけるか？
それは希望があるからです。
明日を信じることが出来るからです。

自分というのは
自分の脳が作り出した解釈による偶像でしか
ありません。
脳は並列回路です。
どこかの部分が支配して
命令を下しているわけではない。
各部分が独自に働いている
何かに制御されてはいない。
ですから例えば視覚情報なら視覚情報が
聴覚情報なら聴覚情報が
それぞれ独自の自分を作り
それを何とか統合して、解釈として
今の自分が存在するわけです。
ですから、年がら年中
解釈によって自分は変わります。
生物学的にも細胞は入れ替わり
自分は入れ替わりますが。
残念ながら自分探しはしても見つからない
解釈問題だからです。

物理学と言うのも
そういうものです。
全ては世界をその人が
どう解釈するか？という問題。
全然現実的な学問ではありません。
ほぼ宗教だと思って間違いない（笑）
そして
非常に単純化された問題しか扱えない。
この役立たず！と思うことばかりなのですが
でも、その単純化が
あるものの姿の意外な一面を捉えていることも
あります。
解釈を諦めなければ
見えなかった何かが生まれてくることがある。

最近
時間は存在しないんだという
物理学が流行っておりますが
そう仮定しても何も矛盾は起きない。
ですから反対する人もいない。
時間を置かなくても
世界は存在し得るんです。
そう解釈してもいい。

これは実は物理学ではなくても全てに
おいてそうです。
東洋医学と西洋医学それぞれ独自の解釈があって
それは各々有効で有れば
なんの問題もない
解釈自体に間違ってる、正しいはありません。

お互い自分の尺度で考えると
相手は間違えているという
結論に至りますが。

これらを丸々
人の問題にお置き換えたのが人生です。
人生は解釈で
解釈の余地が希望であると
解釈によって成り立っている
相手や、自分をどう思うか
それは解釈次第。

自分を変えるためにはどうすればいいか？
自分を見つけるにはどうすればいいか？
自分自体が偶像であるのに
そんなことはできるのか？
物理学が抱える問題と同じです（笑）

人生をより良く生きるためにはどうすればいいか？
それは様々な解釈を身につけることです。
色々な分野を勉強してみる。
それぞれが
違った解釈で世界を見ている
それを学ぶこと
解釈の幅を広げていくこと
それが
1番大切なことなのではないかと思います。

子供の頃って
正義の味方が大人気ですが
大人になると
悪側にも色々あって
そちらが魅力的に感じることもある
それは解釈の幅が広がったからです。

私も色々な生徒と出会い
別れ
様々な解釈を学ばせてもらっています。

生きる希望を与えてくれる
私に関わってくれた人
これから関わるであろう人に感謝しています。