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東大理系数学2014in布団 [受験勉強大学入試]

昨年は電車の中で問題を解きましたが
今年は仕事から帰って只今お蒲団の中です。
私は椎間板ヘルニアで10分も椅子に継続して座れませんので
寝っころがって今日は解きます。
実は今25日23時20分です。私の生徒が受験するので
受験が終わってからこの記事はアップします。

まず
今年の出題予想を生徒にしましたが
それは行列一次変換はでないということです。
それは前回の教育課程変更の際もそうでしたが
課程が変わる際には過去問が全くなくなるため
前年の問題くらいしか参考になりません。
ということは
前年、つまり今年は共通分野しかでないということです。
これはやはりそうでした。

それでは始めます。
ちゃんとストップウォッチもセットしました。
東大の理系数学は150分で6問です。
6問完答90分が一応の目標です。

まず問題をざっとみます。これは私の流儀なんです。
問一これはきっと基本問題でしょう。
   tanとおく時点で空間座標にしろというのは見え見え。
   外積で面積を出して対称式を捌いて終わりでしょう。
問二確率漸化式です。慶應医みたいに東大も好きになったのでしょうか。
   文章把握は後回しで、まあ東大ならきっと偶数奇数の場合分けみたいな
   ことが起こりそうな気がします。その場合は厄介です。
問三ん??これは簡単過ぎやしないでしょうか。判別式をやって対称式を捌いて積分。
   sin、cos置換まで見えます。大学に行くとこういう積分は平方をつくって…というのは
   定石になります。まあこれは高校でもそうですが。大学では沢山演習します。
問四これは地道にいけば解ける問題ですね。最初の不等式の証明は引けばいいですし
   微分したり、中間値の定理っぽいお話です。面倒なだけでしょう。
問五整数問題ですね。漸化式ということは循環したりするのでしょうか。
   これが一番厄介そうですね。
問六これはかなり簡単そうです。俗に言う逆写像法です。東大受験生ならば
   必須の基本技法です。これは早く解けそうです。

さらっと見て三分を過ぎました。
あれ!!今年は体積が出てません![がく~(落胆した顔)]
どこかで問題を読み違えたのでしょうか…。
まあとにかく解きます。
解きやすそうな順番で問一→問三→問四→問六→問二→問五の順番
で解こうと思います。

まず
問一です。
これは前述したとおりで何もありませんでした。
空間座標で外積、そして対称式です。
ささっと完答です。tanα=1/3、まあ妥当でしょう。
問三
これも前述したとおりで何もありません。
判別式やって、ただ代入して積分です。
積分計算も面倒と言えば面倒でしたが
置き換えようと思いましたが、途中で偶関数と奇関数にわけて
奇関数部分がざくっと消えたら残りは簡単な置換積分でした。
問四
これは丁寧にやればいい問題です。まずは引いて正を示すこと二回。
二番は帰納的に0と1の間に抑えられ不等式を使ってはさみうちで終わり。
三番は二回微分をして順番に示して終わり。頭は使わない問題です。
よくある問題です。
問六
これは逆写像法の問題なのでpの二次関数と見てsとs+3の間
1と2の間sを二通りに場合分けをして取り得る値、即ち
最大最小をやればいいだけです。東大受験生なら常識、それを教えている私は
死ぬほど解きました。まあ妥当な図がでてきたのであっているでしょう。
カマキリの顔みたいな図です。

ここで時計をチェック35分。ちょっとのんびりやりすぎました。

さて大変そうな問二
ん???
んんん?
こんな単純なルールでいいのでしょうか…。
かなりの見かけ倒しです。最後の答えは1/a+2に決まってます。
こんな解く前から見え見えの問題。東大でだしますかね…。
まさかのこれが一番簡単な問題です[がく~(落胆した顔)]
予想は外れました。偶奇の場合分けは最低でも入れる問題にしてほしかったです。
8分で終了。
ここまで43分。これは一時間で終わるのではないでしょうか…。

さあやってまいりました整数問題。
問五です。一番は商を置いて簡単に証明できます。
二番は一番を使って地道にシャカシャカ計算です。
ここまでかなり簡単です。しかも2,3,9とあからさまな循環。
解けない漸化式ではあるあるですね。
ここまで素数という条件を使っていませんから、証明ということは
この辺りで使うのでしょう。一番を使って整理をしていくと…
やはりでましたbn+1=(bn-bm)×Ap(Aはおいた文字です。)
bn+1はpの倍数ではないので、しかしbn-bmもそれぞれpより
小さいので等しくなるしかありません。これで証明終わりです。
四番の証明は大学でよくやる手法で定型なのですが
もしかした慣れていない高校生には難しいのかもしれません。
背理法と帰納的性質を合わせて三番を使うと綺麗に証明終了。

時計を見ると57分ですので
一応一番から確認して60分ピタリで終了です。

私はもう難易度はわかりません。私の感覚としては
昨年度よりも簡単だとは思うのですが…。
空間が得意で数式の扱いが苦手な
人にはつらいセットになったかもしれませんし、逆の人にはやりやすかった
かもしれません。結局昨年と同じくらいの難易度ではないでしょうか。
ただ…とにかく言えることはここ二年計算が非常に楽。
早稲田理工も慶應理工も今年は簡単で計算が楽でした。
全体的に計算が楽な時代がきたのでしょうか。
私には大変助かります(笑)

ただ
東大に苦言を呈せば全く独創性のない定型問題ばかりです。
国際化だなんだうたうのは自由ですが
まずは足元をしっかりと見つめて
自分の大学に入ってくる生徒が解く入試問題くらい
おっ!と感心させられるような問題を一問は最低でもいれるべきです。
そういう気概が一切感じられません。独創性のかけらもありません。
作問能力が落ちているのでしょうか。
一昨年はall計算問題。昨年今年と定型問題では…。
来年度はいい問題、悩む価値がある問題を期待しています。


思いのほか時間が余ったので今から問題がアップされている
名大と東北大学の英語でも解いてみます。
どうせ後々解くので早めに終わらせます。
それではまた[手(パー)]
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コメント 2

大阪のゆき

先生は素晴らしいです!
東大の数学をこんなに短時間で全部解けるとは
ただただ驚きです!
今回のような記事が個人的には好きなのでこれからも宜しくお願いします!
by 大阪のゆき (2014-02-27 12:47) 

まいける

お返事ありがとうございます!

そうですよね、実際に解ける量は可処分時間にもよりますよね。ただ、実際に手を動かさずともすべてに目を通すことは出来るので自分も移動時間等を利用して実行しようと思いました。

また、実際に授業で扱う問題は(以前解いたこと・解説したことがある問題でも)再度解き直すのは私もそうですので、自分のやり方に少し自信が持てました。


どの記事もおもしろいですが、とりわけ物理屋さんの仕事っぷりが垣間見れる「家庭教師のお仕事」カテゴリーの記事を読むと勉強になります。

今後もブログの更新楽しみにしております。
お体に気をつけて頑張ってください!


by まいける (2014-03-01 05:20) 

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