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高速放充電が可能な電池 [科学ネタ]

今週Natureに新しい可能性を持った電池の開発
の論文が掲載されました。

電池はエネルギー密度は高いのですが
充放電速度は遅いというのが常識でした。
(スーパーキャパシターは逆)
今回マサチューセッツ工科大学でこの常識を打ち破る
可能性のあるリチウム電池が開発されました。
速く放電し、通常のリチウム電池より2桁高い、スーパーキャパシター
と同程度のパワー密度維持する電池です。
電気化学系では、非常に高い充放電速度を実現できるのは
スーパーキャパシターのみである、
と一般的には考えられています。
スーパーキャパシターは、電極材料への荷電種の
表面吸着反応によってエネルギーを貯蔵できるだけなので、
エネルギー密度が低い代わりに高いパワーが得られます。

驚いたのはこの電池が電池に汎用されている
材料(LiFeO4)を改良して作られたことです。
しかもつくり方自体は単純です。LiFeO4に
Fe、P,Oがやや少ない同様の化合物でコーティングしていくだけです。
このコーティング層はガラス質の表面層になり、
リチウムの移動度が高くなるそうなのです。
この技術は電気化学的エネルギー貯蔵の新しい扉を開くかも知れません。
例えば、ハイブリッド又はプラグインハイブリッド電気自動車が可能になり、
風力エネルギーや太陽エネルギーの予備設備にもなります。
今までも新しい電池の発明とともに、
新しい技術が生まれてきました。
今ほどパソコンが小型化したのも
リチウム電池の発明が大きく関係しています。
リチウムはすべての金属の中で一番軽い金属です。
ここまで来てしまうと新しい電池を生み出すのはかなり難しくなってきます。
そこに、リチウム電池とスーパキャパシターの長所を
いいとこどりした電池が開発されたのです。
この電池は作り方自体もこれからの新しい電池の開発に寄与する
可能性を秘めていると私は思います。

(オマケ)
今日の韓国戦は無念でした。私もまだへこんでいます[もうやだ~(悲しい顔)]
明日こそは頑張れ、日本野球[exclamation×2]

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