SSブログ

雨が降るとゲロッ(R12) [雑感]

1901年7月
アメリカ
ミネソタ州ミネアポリス
空からカエルが降ってきました。

これは竜巻や嵐が原因だと言われています。

最近梅雨のせいか
雨の日が多いです。
雨が降らずともジメジメとした
湿度の高い日が多いです。

そんな雨の日、湿度の高い日
[夜]
我が家の近くの幼稚園の田んぼでは
けたたましいカエルの鳴き声が聞こえてきます。
家の中では聞えませんが、外に出るとよく聞えます。
蝉しぐれならぬ「カエルしぐれ」です。

私は小さい頃
虫が大好きでした。
もう30年くらい前になりますが(笑)
家の近くの田んぼでオタマジャクシやヤゴ、ゲンゴロウ、タガメを取ったり
原っぱでコオロギ、バッタ、カマキリ、チョウを取ったり
友達と早起きして、近くの山でカブトムシ、クワガタムシ、カミキリムシを取ったり
川や沢で魚を釣ったり、ザリガニを取ったり
(その頃は日本ザリガニも結構取れました)
梨園近辺でセミを大量に取っては家の中で放したりしていました。
蟻の巣がどうなっているかが気になって
蟻を大量に飼っていたこともありました。
その反対に神社の軒下で取ってきた
蟻地獄を飼っていたこともありました。
このときに蟻は餌になるわけです。
蟻地獄がウスバカゲロウになったときには感動しました。
元々、幼稚園の頃は虫屋さんになりたかったんです。

……ところが
最近、大人になった私は虫は一切好きではありません。
嫌いだから近づくな!生理的にムリ!!
というほどではありませんが
積極的に虫には近づきたくもありませんし、触れたくもありません。
アブラゼミは油っぽいので触りたくありませんし
他の昆虫も力を入れ過ぎると潰してしまうのではないかと
いう気持ちもあり触りたくもありません。

そんな私なので当然カエルなどは触りたくありません!
感触が気持ち悪そうです。

ところが、そんな思いもむなしく
私の家の近辺では
夜遅くになり
雨が降ったり
湿度が高かったりすると
驚愕の光景を目の当たりにするのです[がく~(落胆した顔)]

それはこの前の台風の時もそうだったのですが
10匹くらいの私のこぶし大のカエルが路上で
ピタッと動かずに止まっているんです。
暗くてよく見えませんが外来種のカエルではないでしょうか。
わ~気持ち悪い[ふらふら]と思いながら
カエルをよけながらささっと歩いて通ります。
幸いカエルはピクリとも動きません。
助かります[わーい(嬉しい顔)]

し、しかし…です[あせあせ(飛び散る汗)]
仕事の関係で近道をしたい場合
この道を車で通らざるを得ないときがあるんです。
近道なので義務ではありませんが(笑)
これは地獄です。
いや、正確に言うと地獄であることに最近気がつきました。

雨だと路上に大きなカエルが10匹くらいはいるので[ふらふら]
カエルを車で踏まないように最徐行して進みます。
いつもこうしてカエルをかわして何とか車でその道を抜けています。
これには時間がかかるので
もはや近道ではありません(笑)
しかも
もともと車があまり通らない道なので
近所でこんな苦労をしているのは私だけなのかも知れませんが…。

慎重に徐行するくらいなら
一旦車から降りてカエルを一匹一匹捕まえて水田の方にでも投げてから
通ればいいのかもしれません。
しかし、あのデカイ、カエルを10匹も、触らなければいけないと、
オモうと、考ガエルだけでも、ゾットシマス[もうやだ~(悲しい顔)]
投げた後、カエルを触った手で車を運転するのも嫌です。
ですから徐行をして無数のカエルしぐれをBGMに
全部タイヤで引かないように丁寧にかわすんです。

いつも、いつも
これでうまくいっていると思っていました。
ところが…

(ここからはホラー映画です。R12です。)

この前の木曜日の夜23時頃のことです。
普段はラジオを聞きながら車を運転しているのですが
その時は偶然ラジオを消していたんです。
そうして、いつものようにタイヤで外来種カエル君たちを
ひかないように徐行していると…
車体の下からパコン、パコンと聞いたことのない小さな音がするんです。
音というより金属に響いて振動が伝わる感じです。

うん???

不思議に思ってカエルをかわし終わったあと
車を止めて降り、振り返ったのです。
相変わらずうるさいカエルしぐれの中
今、通り過ぎた10匹くらいは相変わらず
暗闇にまぎれて石のようにじっとしています。
相変わらず気持ち悪いなあと
思って車に乗り込もうとしたとき
振り返りざまに目に入った一瞬の光と直感が
私をもう一度振り返らせました。

そうしてよく目を凝らしてみると……

そこには何と[exclamation×2]
大量の血が流れているのです[がく~(落胆した顔)][がく~(落胆した顔)][がく~(落胆した顔)]

ぎょえ~~~~~~
そこには五、六匹のカエルから流れた
信じられないくらい量の血が流れていました。
小動物からこんなに血がでるのか、と思ったくらいです。

一瞬にして全てがわかりました…

カエルは私がうまく車でかわしても
車体の下で飛びはねて、巻き込まれて死んでいるのです[ふらふら][バッド(下向き矢印)]
せっかく引かないように徐行してかわしてるんだから
車の下で跳ねるなよ~と訳の分からないことを言ってしまうくらい
目の前の光景に驚愕し、そして動揺しています。

と、とりあえずまず死体を処理しなければ…と
殺人者にでもならない限り考えないようなことを
考えていました。

そこでゆっくりまずは深呼吸をしてから考えます。
死んだカエルを一匹一匹、水田の方向の土の場所に投げる。
当然手は血まみれ、その手のまま車を運転できないし
タオルでも拭きたくないので、水たまりで手を洗い
それからタオルで手を拭き車でカエル いや、帰る。
その為にはタオルをまず首にかけておく必要がある…

もろもろのシミュレートをしていよいよカエルの処理を開始する
ことにしました。
ゲロゲロゲロゲロ相変わらずカエルしぐれが泣いてます。

まあこれは石だと思おう。
石を拾う感じで…
いや、石より柔らかいよな。
スポンジだと思うか。
いや、スポンジよりは固いよな。
と自分自身に堂々めぐりの暗示をかけていました。

その考えを巡らす中で思いました。
一番困るのは中途半端にまだ生きている場合です。
もし掴んだ瞬間ゲロっとでも鳴かれたものならば
私の方がゲロっと吐いてしまいます。
そういえば先ほど授業で吐くは「vomit」だと教えたなあ
なんて、またわけのわからないことが動揺で頭をよぎります。

まあとにかく肉の塊だと思って
とにかく掴んだら躊躇なく畑の土に向かって
なるべく一か所に投げる。そうしておけば
明日昼過ぎに見にきて土でもかければ
それでOK。
後はタイムトライアルだと思って
テキパキと投げる。
そう覚悟して、カエルを投げ始めました。
1,2,3,4,5,6
六匹でした。幸い生きているカエルはいませんでした。
しかし潰れてしまっているものいました。

残りの生きているカエルはそれでもジッとしたままそこにいるんです。
怖いです。
まるで私の一部始終を見ているかのように。
そして水たまりで手をワイパーのようにシャシャシャっと綺麗に洗い、
タオルで手を拭き家に帰りました。
家にカエルなり洗面所にダッシュ!
何度も何度も全てを洗い流すように手を洗いました。

翌日[晴れ]
台風一過。
仕事は午後からでしたが
何だかよく眠れなかったせいもあり
全身がだるく、重かったです。

昼ごろ、そんな重い身体を引きずって
昨日のカエルをひいてしまった場所に土をかけにいきました。
路面には大雨のせいか血は残っていませんでした。
そして不思議なことにカエルの死体もありませんでした。
誰かが土をかけたのか、それとも鳥の餌にでもなったのか
よくはわかりませんが
ほんの短い間合掌し、その場を去りました。

カエルが降ってくる
子供の頃、このニュースを知りました。
へえ~不思議だなあ
どんな雨が降るのだろう
体験してみたいなあなどと
子供の頃は無邪気に思ったもんです。
でも、それは出来事などではなく
事件と呼べるくらいの
悲惨なことになるのだということが
今回30年の時を経て
遅ればせながらわかりました。
もう車であの道は通りません。

しばらくはカエルしぐれが鎮魂歌に聞えてしまいそうです。
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

KATE

あまりにも面白いお話でしたので初めてコメントさせて頂きました。京都で英文学を教えております。
物理屋さんのブログは大変勉強になります。特に文系畑の私にとっては新鮮な話題ばかりです。受験関連の話も遠い昔の記憶を遡って楽しませて頂いております。英語関連の記事も同様です。物理屋さんの生徒はかなりハイレベルな内容を学ばれているんですね。日本ではレベルの高い学生の受け皿は少ないので物理屋さんの存在は貴重です。
私は個人的に気象に興味があります。気象現象の仕組み等の記事も書いて頂けると嬉しいです!今後ともよろしくお願い致します!!
by KATE (2014-07-14 16:40) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0