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当たり前を疑ってみる [雑感]

STAP細胞がいよいよ危うくなってきましたが
私がなぜSTAP細胞に感銘を受けたかといえば
それは決して世紀の大発見で応用が色々効くからではありません。
私は生物、医学系の研究者ではないので
実際のどのような応用が効くから素晴らしいとか
そういう類の感動はあまりありませんでした。

私が心を揺さぶられたのは
自分がいかに常識に捕らわれてしまっているか
という自責の念にかられたからでした。
私は個人的にですが科学に関わるものとして
昔から常識を、当たり前を疑ってみるという気持ちであらゆることを
考えてきました。その結果として今の自分があるわけですが
年を取ったのか脳が錆ついてしまったのか
今回のような細胞の所謂初期化は自然の状態で
植物細胞では起こるが
動物細胞では起こらないというのが
教科書の最初の方に書いてありますが
その書いてある内容を鵜呑みにして生きて参りました。
おそらく
ほとんどの科学者の方がそうだと思います。
当たり前過ぎて調べもしません。
物理で例えると地球には隈なく重力が働く
こんなことは当たり前過ぎて誰も調べたり、深く考えたりは
しないわけです。
でも、本来ならその当たり前を一度は疑ってみる
というのが科学者のあるべき姿です。

その当たり前すぎて人がやらないことに
大変な労力と年月を費やして研究し
ついに成果をあげた………
ここに科学者としての大きな希望を見ましたし
それに比べて私は長年色々考えていた風で
常識としてスルーしてきたことがいかに増えてしまっていたか
という自己嫌悪に陥りました。その思いも込めて
まさに小保方さんは科学者の鏡だと思っていたのです…。

STAP細胞があるのかないのかは
私はわかりませんが
それより、科学者として倫理に違反することはしてはなりません。
世の中には無数にこのような論文があり
今回のような大発見でもなければ
ほとんどが精査されずにスルーされている現状があります。
現実的にいちいち第三者が再現性を担保するということまでは
できない状況にあります。
しかし、そこは最低限科学者の倫理として任されている部分であり
自然に隠された真理と向き合う最低限の矜持です。
そういうものが損なわれたという点で残念でなりません。

それにしても
小保方さんも指導教授の方々も
このような論文操作がばれないとでも思ったのでしょうか?
それが一番の謎です。
STAP細胞が実在しないのなら、皆が研究に入ってくればすぐに
ばれてしまうことですし。
これはどういうことなのか、STAP細胞はあるのか否か
あると皆が思いこんでしまっていたのか
今後の進展が待たれます。
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