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語彙と表現力 [受験]

一昨日
生徒から語彙が少ないので
自分の考えを表現できない
という質問を受けました。
授業中にはこの手の質問の回答は長すぎて
時間がなくなるので
ブログに書くのでブログを見て欲しいと答えました。
答えてしまいました…

と、
いうことで
今日はこの回答を書くことになりました(笑)

勿論必要最低限の語彙というのはあります。
必要最低限の高校生までなら高校生までの語彙というのがあって
それは覚えなければならないというのは大前提です。
そのうえで、更に難しい語を覚えていけば
もっといい文章が書けるのではないか?という内容の質問でした。

語彙というのは突き詰めればキリがありません。
無数にあります。
広辞苑全部を覚える訳にもいきませんし
広辞苑を覚えてもそれで全てではありません。
また正確な語を使ったからといって
自分の表したいことを的確に表現できるとも限りません。
むしろそれほど語彙が多くなくても
表現力に長けていれば
自由自在に自分の言いたいことを表すことができると私は思います。
ですからある程度の語彙を覚えたら
表現をする練習を積まないといけません。

これは絵を描くのと同じです。
沢山の種類の色の絵具を用意したところで
いい絵が描けるわけではありません。
色が少々少なくても、色を混ぜたり
全体として表現できれば問題がないですし
むしろ絵を描く力の方を時間をかけて鍛えるべきだと思います。

数学でも物理でもそうです。
法則や定理は数多あります。
それを知っていたからと言って何かができるわけではありません。
自分の考える対象に的確なものだけが
あればいいわけで
入試問題では特殊なテクニックなど知らなくでも
本当は問題は解けるようになっています。

外国語を勉強するときもそうです。
勿論最低限の単語や文法は必要です。
しかし、それを完璧にしてから
英作文などを勉強しようとしたら
いつまでたっても表現力はつきませんし
仮にかなりの英単語を覚えても、おそらく自分の言いたいことは
表現できません。

それよりも
少ない語彙でもいいのでどんどん
自分で言いたいことを表現していく方が総合的な力はつきます。
語彙は道具でしかないということです。
本当に磨くべきは表現力であり
文章が書けないのが語彙のせいだと思っている人の大半が
実は表現をする練習が足りないのだと思います。

文章は自由です。
自分の言いたいことを
語彙と言う一語で伝えようとする必要はありません。
仮にある語が思いつかなくても
それを他の表現で置き換えればいいだけの話です。
言いたいことを
文章全体の「絵」として表現し、見せることが大切だと私は思います。
そのためには最低限の語彙を覚えたら
語彙の勉強ともに表現力、文章で言えば典型的な論理展開等を
学びながら自分で練習していくべきだと思います。
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