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高いマグニチュードはすぐに正確にわかりません [科学ネタ]

今回の東日本大地震では津波で
大きな被害がでました。
実際に津波で多くの被害が出た理由は
あの地域にできた世界最高峰の防波堤への
過信や津波への慣れという問題がありました。

しかし
実は科学技術の面からも
問題があったということを
今日は指摘しておきたいと思います。
これを読まれた方が今後の地震について
いろいろ考えて頂ければ幸いです。

まずマグニチュードですが
0.2違うと2倍エネルギーが増します。
ですから
マグニチュードが1違うと0.2×5=1なので
2×2×2×2×2=32倍エネルギーが増します。
ですからマグニチュード7と9では2を十回かけた1024倍
エネルギーが違います。
感覚的にマグニチュードが1違っても
大した差はないと思われる方もいるかもしれませんが
その感覚は修正が必要です。

これを前提として
マグニチュードが地震後どのように算出されているか
ということが今回のブログのテーマです。

まず地震が起きた直後に
震源から100㌔離れた地震計の針が揺れた
最大値からマグニチュードがだされます。
実はこれは正確ではありません
暫定的なもので
低いマグニチュードはそれなりに正確にでるのですが
マグニチュード7以上は怪しくなり
マグニチュード8.5を超えると原理的に計れなくなります。

そこでどうしているかというと
同時に巨大地震でも
より正確に計れるモーメントマグニチュードが使われています。
モーメントマグニチュードは
断層の長さとずれた量などで計算するもので
国際的に広く使われています。
しかし
このモーメントマグニチュードは 計算するのに二時間以上はかかってしまいます

今回の地震でいうと
東日本大地震発生後、気象庁はマグニチュード7.9と発表しましたが
2時間45分後にモーメントマグニチュードにより8.8に訂正
更に二日後にデータを改めて丁寧に解析し
マグニチュードが9.0に訂正されました。
その煽りを受け私の過去のブログに記事にはマグニチュード8.8と
書いてあるものがあります(笑)

簡単に
マグニチュード7.9→9.0に訂正といいますが
最初に書いたようにこれはエネルギーでいうと50倍近く
違います[exclamation×2]
このことによって
最初にでたマグニチュード7.9で想定される
津波警報が3mと出てしまいました[がく~(落胆した顔)]
元々この地域の防波堤はマグニチュード7台には
対応できることが知られていて
津波警報も3mなら……
という気持ちですぐに避難せずに逃げ遅れた方も
いるのではないでしょうか?

津波は数十分できますが 正確なマグニチュードが分かるには 二時間以上かかります!

高い値のマグニチュードはすぐには正確に出せないのだと
いうことを知り
これからの参考にして頂きたいです。

地震が起きてマグニチュードが7を超える値が
気象庁から発表された場合
実際は遥かにおおきな地震であることもあります。
海の近くにいた場合はダッシュで高台に
逃げてください。
最悪発表の1000倍のエネルギーを持つ
地震であることもあるのです。

(オマケ)
昨日書いた内容もそうですが
あまり変な部分で科学を過信し過ぎないでください。
わからないものはわかならいんです。
これは私が物理マニアだから分かりますが
人間の分かる部分はほんのごく一部
しかも
それは確定したものではなくて
未来の科学によって書き換えられる可能性のあるものです。

放射線量は外部被曝、内部被曝で
特に低線量では健康に対する影響は
よくわかりません。
よくわからないので
安全だ安全だという人もいれば
危険だ危険だという人もいるのです。
どちらも確かめようがありません。
ですから両方の本が売れます。

人体実験はできませんし
自然に事故等で被曝されたかたの
追跡調査をするしかありません。
(広島長崎かチェルノブイリか
ビキニ環礁等の核実験などです)
その調査も昨日書いたように
仮に癌になった場合
それが何が原因なのかは
特定できません。
喫煙か、アルコールか、それとも大きなストレスか
他の食べ物か、放射線なのか…
癌が私はこうしてなりましたと
しゃべってくれればいいのですが(笑)
特に低線量被曝の場合
癌になるリスクの
割合が小さすぎてどこまでが放射線の影響
なのかは分かりません。
ですから
気にしすぎる方が身体によくありません。

あっ[exclamation]
あと
今放射線を計る
ガイガーカウンターが売れているようですが
本当に福島第一原発の近くに住んでいる人で心配な方以外必要ありません。
中にはバッタものがありますので気を付けてください。
本当はガイガーカウンターは一年に一度調整が必要です。
(ピアノの調律のようなものです)
そうしないと正確な値はわかりません。
それは研究機関でないと難しいので
一般の方が買う必要はないと私は思います。
買っても正確な値かどうかは甚だ疑問だからです。
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