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睡眠と覚醒の境界 [科学ネタ]

確か四月下旬くらいの論文だったと思いますが
natureに載っていた面白い論文について
今日は書いてみたいと思います。

突然ですが
「今、起きていますか?」
この質問
当然
私のブログを読んでくださっている
今は
起きていると多くの人がお思いになると
思われますが
そうとも限らないのです。
退屈な内容なので
もしかしたら
睡眠状態に近い状態で
このブログを読んでいるのかもしれません(笑)
今日はそんなお話です。

実は睡眠状態と覚醒状態の厳密な区別は
非常に難しいということが最近わかってきました。
なぜなら
脳は「部分的に」睡眠するからです。
先ほど書いた論文では
起きているように見えるラットで
大脳皮質のある領域のニューロンが一時的に
「オフライン」状態になることが報告されています。
しかもこの状態はノンレム睡眠と似た状態なのです。
起きているラットの脳の局所的な睡眠状態が
一時的に随所で見られました。
論文ではこれについてももう少し細かい実験をしてフォロー
していますが、ここでは省略します。

実は私たちは覚醒状態のときも
脳の部分部分は睡眠しています。
ニューロンは常に居眠りをしているのです。
ですから睡眠不足になると
起きてはいるつもりでも部分部分のニューロンはお休みしていて
判断力が落ちたりミスをしたりします。

今、こうしてブログを書いている私は
自分ではバッチリ覚醒しているつもりなのですが
確実に脳のどこかは居眠りをしています。
その割合が増えてくると
眠くなります。
睡眠状態になります。
ただ、その睡眠状態でも
脳の全てが睡眠をしているわけではありません。
部分的には覚醒しています。
覚醒状態と睡眠状態は非常に曖昧で実ははっきりとした
境界線がないことがわかってきました。

金縛りや夢遊病、時には覚醒状態でも睡眠をして
夢を見ているために
おかしな小人や幽霊が見えたりもします。
寝ていても夢が見られるのもそのせいです。

以前テレビで25年間寝ていない人が特集されていました。
そのテレビ番組では
そんな話は嘘に決まっているということで
その方に一週間24時間つきっきりでカメラを撮影して
眠る瞬間をとらえようとしました。
しかし
本当に一週間寝ていませんでした。
朝から昼まで畑仕事をして
ご飯も沢山食べ
夜中は眠れないので警備のアルバイトをしているんです!
眠らないのになぜこんなに働けるのか?
私ならお腹いっぱいになったらスヤスヤ寝てしまします。
これは不思議です。

そこでそのテレビでは丸一日脳波を調べることにしました。
そうすると脳波を調べると
起きているように見えても実はちゃんと
脳の部分部分が居眠りしていることが分かりました。
部分部分で寝て一日のうち五時間くらいの睡眠は
とれているそうです。

この方取材したところ
最初に眠らなくなったきっかけは
激しい腰痛だそうです。
寝ようとしても激しい腰痛に見舞われ
眠れず、睡眠薬も効かなかったそうです。
それから寝るのを諦めて今に至るそうです。
当初は医者に通っても
本当にずっと寝ていないということを
信じてもらえずに
精神的な治療を受けたそうです。

ガガーン[がく~(落胆した顔)]
私の椎間板ヘルニアで座れないというのも
そのうち何か変わった現象を引き起こすかもしれません。
私は眠りたいです。
痛くならないように気をつけたいと思います。

このように実は私たちは自分でも

覚醒状態なのか睡眠状態なのかは
認識できません。
私たちが覚醒していると思っても
実際は脳の部分部分は居眠りをしています。
その居眠りのしかたや
場所によって様々な影響がでてくるのです。
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