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不定代名詞oneの訳し方 [英語学習]

京都大学では英作文と和訳しか出ません。
つい先日まで教えていた京大医学部受験の生徒の授業で
生徒の和訳と英訳を大量に見てきて
色々と教える側としても勉強になったことがあります。
以前に書きましたが
彼はマヨネーズをお茶と同じレベルで飲みます。
いつも授業中、傍らに置いて
チューチューやりながら授業を受けています。
試験で一番心配なことは
試験中、マヨが飲めないので頭が働かなくなる
可能性があることだと言っていました(笑)

和訳、英作を勉強するということは
日本とアメリカ、イギリスの文化の違い
を学ぶことである
ということです。
言語を学ぶ意義というのは
相手の文化を学び、自分の文化を客観視できる
ということが一番だと私は思います。

今日は、私の先日まで生徒だった…マヨちゃん
落ちたらまた生徒になってしまうので(笑)
金曜日の合格発表で受かって欲しいですが…
マヨちゃんと議論になった話題を書きたいと思います。
それは
不定代名詞oneの訳し方です。
マヨちゃんは
oneと出てくると、すぐに迷わず「人は」と訳してしまいます。
これは大きな間違えです。マヨって欲しいです。
英語では主語をハッキリさせたくない時にoneと書きます。
いくつかあっても数えたくない時にsomeというのと同じです。
英語は日本語と違って、単数、複数、主語などを
ハッキリとさせなければいけない言語です。
でも、色々と生活をしていて
主語をハッキリさせたくない時もありますよね(笑)
数もいちいち数えたくない時もありますよね(笑)
その時の便利用語というのが発達したんです。

日本語みたいに主語なしで通じる言語…
そう、私の父親から私に送られてくるメールには
主語が書いてあった試しがありません!
母親のことなのか父親のことなのか、正直
さっぱりわからない時もあるのですが…まあ
大体わかってしまいます、恐るべき日本人!
Why Japanese people?です(笑)

英語だと主語なしで書きましたら
命令文になりますしね(笑)
書かざるを得ないんです。

話は大きく逸れましたが
マヨちゃんもしっかり勉強してきているので
oneを不特定の一つのもの
という認識はありますし
それが人の場合もある
という認識まではあるんです。
でも、その「人は」で大きな問題が起こったことが
あります。それは、彼は「人は」に自分も入ることを 知らなかったんです。
それを私が発見した如実にわかる例というのが
いくつかあります。

There is a great disproportion between what one is and what
others think one is, or at least what they say they think one is.
欧米人のoneの使い方がわかりやすい例です。
これを
マヨちゃんは大体次のように訳しました。
「人が何であるかということと、他人がそれをどう考えているか
もしくは少なくとも他人がどう考えているかと語ることの
間には大きな不釣り合いがある。」

う~ん、何となく一語一語の訳はあっているかもしれませんが…
そもそも、この和訳だけ読んで何を言ってるか分かりませんよね…
これは全て最初のbetween what one is and what others think one is
の訳し方に問題があるんです。oneに「自分」が入っている認識が
ないからandでつながれていても訳せないんです。
直訳すると
正解は
「自分がなんであるかということと、人にどう見られているかということ
少なくとも人がどう見えるかといっているかの間には大きな違いがある。」
です。

本当は翻訳ならばor at least what they say they think one isのところを
日本語らしく変えるべきですが
それをやると採点官に、こいつは訳せてないからごまかしてるんじゃないか
疑惑というのを持たれてしまいます。
この辺の匙加減に慣れていくのも大切です。

このoneについてマヨちゃんは色々な誤訳を繰り返しました。
まあ、最終的にしっかり訳せるようになったので
今、笑い話で書けるのですが(笑)
ああ、こんなのもありました。
To the Anglo-Saxon even to smell one's food or wine in public
is an uncouth act.
マヨちゃんの訳は
「アングロサクソン人の間では、他人の食べ物やワインの匂いのを
公衆の面前で嗅ぐことさえ無作法な行為とされている。」

[がく~(落胆した顔)][がく~(落胆した顔)][がく~(落胆した顔)]
最初、これを読んだときは衝撃を受けましたが
ハハハハハ…これは傑作ですよね
流石にアングロサクソン人を馬鹿にし過ぎじゃないでしょうか。
その訳が正解だったら、この入試問題
多くのアングロサクソン人から抗議を受けます(笑)
公衆の面前で、人の食べ物の匂いを嗅ぐ
NGに決まってますよね。それを「嗅ぐことさえ」と書いてある
ことが更におかしいです(笑)
私がマヨちゃんの、マヨネーズの匂い嗅いじゃおうか!
とその時言った気がします。

読者の皆さんは
もうお分かりだろうと思いますが、正解は
「アングロサクソン人の場合、自分の食べ物やワインさえ人前で匂いを
嗅ぐことは無作法とされている」
です。

他にも一年間生徒と和訳、英作に向き合っていると
いろいろな発見があって面白いです。






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シスターM

私は英語の記事が好きです。
久々に書いて頂いて嬉しいです。
科学ネタの記事も書くようにしましょう。
普段の様子とか体調とかを
ネタみたいな小話を長々書かれても
はっきり言ってくだらないです。
毎日続けることの意義よりも
いい記事を書くことが大切です。
いい記事を増やしましょう。
デブの貴方には分からないでしょうが
世の中全て量より質です。
人は見た目が十割です。
by シスターM (2017-03-08 07:56) 

YUI

別に、ブッチーは自分の好きなことを
毎日書いているだけで
それにとやかく言われる筋合いはないです。
別に有料ブログで読者がスポンサーな
わけでもないですし。
読みたくなかったら、読まなければいいだけの話です。
私は気になりますよーだ。
ヨッシーもユカリンもみんな。
ブッチーの毎日の体調だとか
元気にしているか、だとか。
直接連絡取れないし、取っちゃいけないし。
そういう読者にとっては
毎日体調とか健康状態とかの方が大切なんです!
あと
ブッチーはそこまでデブじゃないです。
生徒さんも書いてましたし。
ちょい太めが、可愛くていいんです!!
by YUI (2017-03-08 08:04) 

忠犬チビマル

犬の世界では
ブッチーの日々の奮闘記とか
唐揚げ君事件みたいな記事の方が
楽しいワーン。

ブッチーと親戚に成れるチャンスがあったワン!
by 忠犬チビマル (2017-03-08 08:06) 

スープ某

今日の記事は為になりました。
どんな記事を書こうが物理屋さんの
自由であることは言うまでもないです。
ま、実は私も英語の記事が一番好きですが
by スープ某 (2017-03-08 09:35) 

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