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言葉の大切さ [私の好きなことばたち]

私は「言葉」というのは本当に大切だと思っています。
「言葉」は人を作る
とさえ思います。
なぜなら
言葉が私たちの精神に与える影響は大きく、私たちは
言葉によって自己暗示を毎日かけて生きているからです。
良くない口癖の人は良くない自己暗示を
常に自分にかけているんです。
古典的おまじないの
「痛いの痛いの飛んで行け~」
は本当に痛みを軽減させる効果があります。

言葉に関して
私の生徒でも両極端なタイプがいます。
楽観的過ぎる生徒と悲観的過ぎる生徒です。

楽観的過ぎる生徒は
自分が間違えたときに言い訳をします。
「本当は分かっていた」とか
「ミスをしただけだ」とか…
勿論
私の手前表面上そう言っているだけで
心の中ではそうは思ってはいないのは分かっています。

しかし私は
嘘でも悪い言葉を口にすることは大問題だと
思っています。

勉強というのは
間違えたところをしっかりと反省して
次に間違えないようにすることが
究極的な目標です。
そのためには自分がやった間違えというのを
しっかり直視して直さなければなりません。
間違えたときに
言葉にして
「本当は分かっていた」とか
「ミスをしただけだ」と自己弁解の暗示をしてしまうと
脳の間違えに対する修正能力は明らかに落ちます。
こういう口癖がある生徒はまず
同じ間違えを何度もします。
自分の言葉によって修正する力が働かないからです。
勉強ができる生徒でこのようなことを言う人はまずいません。

それとは逆に悲観的すぎる生徒は
問題を解く前、もしくは解いて数分の段階から
「わからない」
「もう無理だ」
と口にします。
「わからない」とか「もう無理だ」と言った瞬間から
無意識に思考は止まります。
これも自分自身の思考の可能性を遮断してしまう
悪しき言語習慣です。
見たことのない問題だったら「もう無理」
それでは誰も何も考えられません。
勉強のできる人も解き始めた瞬間から解き方の道筋が見える
などということは簡単な問題以外ではありません。
様々な試行錯誤の末、何か解き方のしっぽみたいなものを捕まえて
解答に至るんです。
解き始めて数分でわからないというのならば
問題を解ける人はこの世にいません。
どんな天才でも試行錯誤はするんです。
一般の人なら尚更試行錯誤は必要で、
そのきっかけを自分の発した言葉で閉ざしてしまっては勿体ないです。

これは受験に限らず何でもそうです。
言葉の習慣を変えたことによって成功した人というのは
枚挙に暇がありません。
今年の例で言えばテニスの錦織選手がそうです。
マイケルチャンコーチから強気の発言を記者会見で言うように
指導され、今年の彼は今までの弱気発言とは一変して
世界で敵わ合ない相手はいないとか
世界ランキング二位を目指すとか
いう言葉を繰り返していました。
当初の彼の成績から言うと????というくらいの
強気な発言でしたが
言葉に合せるかのように彼の今年の成績、実力は激変しました。

私は言わないとできるようにはならないと思います。
マウンドに立って最初から打たれると思っていては戦えませんし
ボクシングで負けると思っていたらリングには立てません。
そういうときに先に強気の発言をして自分を奮い立たせ
その理想に近づくための努力を目一杯した方がいい結果が生まれます。
ビルゲイツも孫正義も出来もしないような仕事を最初にできると言って
ひきうけて大成功しました。
自分で大々的に言ってしまった手前
自分の逃げ道がなくなり
正しく背水の陣で自分の今まで気付かなかった能力までが
開花することもあるんです。

受験でもちょっと無理そうなレベルでも
それを大々的に発表して努力する方が
うまくいきます。
私の過去の生徒でも偏差値がかなり低くて
高校二年の時は
誰が考えても中堅校くらいの力でしたが
学校の友達や先生、親戚などあらゆる人に
「自分は絶対に東大に合格するんだ」と言った生徒がいます。
彼は散々皆に馬鹿にされたそうです。
「お前が東大受かるなら世の中の半分の人は東大生だ」と言われたそうです。
しかし彼は実際に一年間必死の努力をして東大に合格しました。
きっと
色々言われた悔しさと大々的に言って落ちたら恥ずかしいという気持ちが
勉強をしていれば何度も訪れる
勉強をしない誘惑に彼を向かせなかった原動力になったのだと思います。
言葉にしてしまって落ちたら恥ずかしいですが
その恥ずかしさが甘えそうな自分に鞭を打つ大きな力になるんです。

言葉は人生を変えます。

最近の心理学では
面白いから笑うのでなく
笑うから面白い
頭に来たから怒るのではなく
怒るから頭にくる
悲しいから泣くのではなく
泣くから悲しいという
私たちの常識で到底信じがたいことまで
分かってきました。
行動や言葉が感情に多大な影響を及ぼすんです。
それを応用して
うつ病などの治療で
わざと大声で30秒間笑い続けるという治療もあります。
楽しくもないのに笑っているだけで
人間というのは楽しくなれるんです。

言葉もそれと同じです。
悪い言葉ばかりを口にしていると
そういう精神になってしまいます。
ですから言葉遣いが悪いのは絶対に直した方がいいです。
アメリカの犯罪者の口癖を研究した論文がありましたが
犯罪を繰り返す人は普通の人よりも
遥かに、ここでは書くことが憚られる悪い言葉を普段から多く発しています。
悪い言葉が自分の感情を悪い方に駆り立てるんです。
ですから冗談でもあまり悪い言葉使わない方がいいんです。

私自身もいい言葉を使い
いい暗示を自分にかけて
自分の力を伸ばしていきたいです!
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メッシ三杯アルゼンチーナ

最近ブログを読みはじめた新参者です。私はサッカー馬鹿なので物理のことなど何もわかりませんが、このblogは大変ためになります。普通勉強ができる人はあまり人間性が良くないですが、物理屋さんは人間としてもしっかりされていると思います。生徒さんは幸せですね。
追伸
私はご飯の食べ過ぎで100㌔を越えました。
by メッシ三杯アルゼンチーナ (2014-11-27 09:38) 

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