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物理、化学のオリジナル問題作りの難しさ [受験勉強大学入試]

今年は東大の過去問はもうほとんど解いてしまったという生徒の為に
数学のオリジナル問題を作っています。
私が作ると、どうしても東大よりも難しくなってしまうのですが
入試問題は数多あれど
みたことのない問題、解いて為になる問題を目指して
毎日ぼーっとしているときに問題を考えています。
数学の問題としては今のところネタ切れすることもなく
作れていますが
数学以外にも何か作れないか
と最近は考えているんです。

そこで今朝四時起きで
今の今まで一生懸命考えているのですが
なかなかうまくいかないんです[もうやだ~(悲しい顔)]
数学より物理、化学は自由度が低いんです。
数学は分野があってないようなものなので
自由に作れるのですが
物理、化学は「習っていない」範囲が広すぎて
新しい問題を思いつくと
それは解けない問題であったり、難解なので
丁寧に誘導をつけると基本問題になってしまいます。
しかも
できた問題というのは過去問を熱心にやっている生徒ならば
見たことのある問題になってしまうことが多いです。
特に物理は高校で習うものは古典物理学が主流なので
なかなか新しい問題ができません。

化学は色々とできるのですが
誘導が難しいです。
先ほど元素分析でクラウンエーテルを使う問題を考えていました。
クラウンエーテルには炭素が12個酸素が6個の18-クラウン-6
と呼ばれるものと同定義で15-クラウン-5というものがあり
これらは真ん中に空孔がそれぞれあり、その大きさにあったサイズのイオン
を優先的に取り込みます。
例えば18-クラウン-6はカリウムイオンを取りこむ力は強いのですが
ナトリウムイオンを取り込む力は弱いです。
この性質を使ってエーテルと水の二層にわけた中で
エーテル層に18-クラウン-6に取り込まれたカリウムイオンが錯体を作っているのですが
その形状を予測してもらう問題を考えていました。
これには凝固点降下が必要で、18-クラウン-6と15-クラウン-5にカリウムを少しずつ加えていくと
それぞれの凝固点降下でどこまでが18-クラウン-6かが分かり
そこに塩化カリウムを加えた量を書いておけば分子量がわかり
そこから錯体の非常に変わった形状も推定できるのです。
ところがこの誘導を書き過ぎてしまうと全てが基本問題です。
逆に誘導を失くすとこれは大学入試レベルの問題ではなくなってしまいます。
そうすると
結局物理や化学の問題は既存の過去問と似たものに落ち着いてしまうのです。
ですから物理と化学のオリジナル問題を大学入試問題の範囲内でつくることは難しいです。

逆にいうと
物理と化学は沢山今までの問題を解いておけば
それほど新しい問題はでないので
十分に合格点がとれるという結論にいたるわけであります。
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