地震の予知や天気予報の正確な予想は何故無理か? [科学ネタ]
昨日、ほぼ今日ですが
地震の予知がなぜ無理なのか
科学が進んでこれからどんどん進んでいけば
できるのではないか?
という質問を
生徒からうけました。
授業時間がもったいないので
将来複雑系を勉強するか、私のブログに簡単に書いておくので
見て欲しいと
つい口を滑らせてしまいました
そこで受験準備で忙しい中、
今日はこの内容を書く羽目になってしまいました。
しかも簡単に書いて欲しいと言われたで
只今非常にこまっています(笑)
複雑系というのは
予測できない複雑な事象を扱う学問です。
ここでいう予測できないというのは
ランダムに起きるという意味ではありません。
私たちが使っている決定論的な物理学の法則に従いはするものの
積分による解が出せないものです。
語弊があるかもしれませんがわかりやすくいうと
中学生の数学で体験済みの方が多いと思いますが
「式の展開」は計算すれば必ずできますが、
実数の範囲内で「因数分解」はできない問題というのがあります。
たとえばx2乗+4=0のようなものです。
それと同じように、微分はできても
積分はいつでもできるとは限らず
積分ができない問題というのがあるのです。
むしろ積分が計算でき答えがでる問題の方が稀なくらいです。
このせいで
物理現象を何らかの微分方程式であらわしたものが
計算上解けない
ということは実はよくあることなのです。
そのときにどうするかというと、数値解析という方法で近似的な解を求めます。
コンピュータで計算するんです。
ところが…です。
複雑系では初期値に鋭敏に反応するという特徴があるのです。
地震よりもっと単純な
枯れ葉を落としてどこに落ちるか
という問題を考えてみると
最初に加わる力や風向き、空気抵抗などがほんの少しだけ違うだけで
落ちる場所というのは大きく変わってしまうのです。
これが初期値に鋭敏に反応するということです。
そうすると地震予知で考えてみますと
積分で微分方程式が解けない問題というのは
地震を起こす全ての無限の要因を
無限の精度を誇るコンピュータで計算しなければ正確な予想はだせないのです。
ほんの少し誤差がでるだけで
結果がそれに鋭敏に反応し、大きく変わってしまうのです。
おそらく多くの人が誤解されているのは
誤差が少しならば結果にも少ししか影響しないのではないか
と考えてしまう点にあると思います。
複雑系では全てをパーフェクトにできなければ
少しの誤差も大きな誤差も結果が予想できないという点においては
全く同じになってしまうのです。
無限に計算できるコンピュータの開発も
地震を起こす無限のパラーメータを調べることも
原理的に不可能です。
ですからそこには必ず誤差が生じ
誤差が生じる限り
結果はその誤差で大きく変わってしまうので
原理的に予測不能なのです。
ちょうど秋です。
枯れ葉を手にとって投げてみてください。
それですらどこに落ちるか正確に予想できないのです。
地震や天気予報の正確な予想などできるわけがないのです。
しかも、この話には続きがあって
興味のある方は勉強して頂ければわかるのですが
物理学自体の問題があって
更に予測不可能が重なります。
地震を予知することは無理の二乗以上、無理なのです。
このような研究に年間100億くらいお金をだすのなら
全国の耐震工事をするなり
地震が起きたときの対策を立てるために
お金を使った方がずっとずっと現実的で効果があり
多くの人の命が救われます。
不思議なことに科学にあまり興味がない方の方が
科学を過信する傾向にあります。
無理なものは無理なんです。
それを出来そうなふりをする科学者は
予算が欲しいからそうするわけですが
これは一種の詐欺です。
科学を勉強していけば
科学は何もできないという現実ばかりを叩きつけられます。
人間の知は無限に進んでも
自然の数%も理解できないのだと私は思います。
自然は偉大です。
(オマケ)
地震のハザードマップなどほとんど当たりません。
(全くと書きたいくらいです。スパコンで計算するだけ予算の無駄です。)
興味のある方は一体どれほどのパラメータをいれて計算しているのかを
問い合わせて頂ければと思います。本当に科学と呼ぶにはお粗末なものです。
~年以内に何%の確率で起きるという予想も当たりません。
予想をした人は外れても起きなくて良かったね
程度で何の責任もとらなくていいので、気軽に予想しています。
職を賭して予想して頂ければまだましですが
それができるほどの科学的根拠がないことはおそらく研究されている
ご本人も分かっていると思います。
現実に阪神淡路大震災も、東日本大震災でも
発生確率0~10%未満のところでおきているのです。
なぜかこのような結果検証はされません。
これは科学ではないということは日本にいる賢明な科学者であれば
大半の方はわかっていると思います。
ただ、勘違いして頂きたくないのは
ハザードマップや予想が当たらない
だから安全安心だということではありません。
日本は地震大国なので日本に住む限り
どこでも地震に対しての備えは必要なのです。
地震の予知がなぜ無理なのか
科学が進んでこれからどんどん進んでいけば
できるのではないか?
という質問を
生徒からうけました。
授業時間がもったいないので
将来複雑系を勉強するか、私のブログに簡単に書いておくので
見て欲しいと
つい口を滑らせてしまいました
そこで受験準備で忙しい中、
今日はこの内容を書く羽目になってしまいました。
しかも簡単に書いて欲しいと言われたで
只今非常にこまっています(笑)
複雑系というのは
予測できない複雑な事象を扱う学問です。
ここでいう予測できないというのは
ランダムに起きるという意味ではありません。
私たちが使っている決定論的な物理学の法則に従いはするものの
積分による解が出せないものです。
語弊があるかもしれませんがわかりやすくいうと
中学生の数学で体験済みの方が多いと思いますが
「式の展開」は計算すれば必ずできますが、
実数の範囲内で「因数分解」はできない問題というのがあります。
たとえばx2乗+4=0のようなものです。
それと同じように、微分はできても
積分はいつでもできるとは限らず
積分ができない問題というのがあるのです。
むしろ積分が計算でき答えがでる問題の方が稀なくらいです。
このせいで
物理現象を何らかの微分方程式であらわしたものが
計算上解けない
ということは実はよくあることなのです。
そのときにどうするかというと、数値解析という方法で近似的な解を求めます。
コンピュータで計算するんです。
ところが…です。
複雑系では初期値に鋭敏に反応するという特徴があるのです。
地震よりもっと単純な
枯れ葉を落としてどこに落ちるか
という問題を考えてみると
最初に加わる力や風向き、空気抵抗などがほんの少しだけ違うだけで
落ちる場所というのは大きく変わってしまうのです。
これが初期値に鋭敏に反応するということです。
そうすると地震予知で考えてみますと
積分で微分方程式が解けない問題というのは
地震を起こす全ての無限の要因を
無限の精度を誇るコンピュータで計算しなければ正確な予想はだせないのです。
ほんの少し誤差がでるだけで
結果がそれに鋭敏に反応し、大きく変わってしまうのです。
おそらく多くの人が誤解されているのは
誤差が少しならば結果にも少ししか影響しないのではないか
と考えてしまう点にあると思います。
複雑系では全てをパーフェクトにできなければ
少しの誤差も大きな誤差も結果が予想できないという点においては
全く同じになってしまうのです。
無限に計算できるコンピュータの開発も
地震を起こす無限のパラーメータを調べることも
原理的に不可能です。
ですからそこには必ず誤差が生じ
誤差が生じる限り
結果はその誤差で大きく変わってしまうので
原理的に予測不能なのです。
ちょうど秋です。
枯れ葉を手にとって投げてみてください。
それですらどこに落ちるか正確に予想できないのです。
地震や天気予報の正確な予想などできるわけがないのです。
しかも、この話には続きがあって
興味のある方は勉強して頂ければわかるのですが
物理学自体の問題があって
更に予測不可能が重なります。
地震を予知することは無理の二乗以上、無理なのです。
このような研究に年間100億くらいお金をだすのなら
全国の耐震工事をするなり
地震が起きたときの対策を立てるために
お金を使った方がずっとずっと現実的で効果があり
多くの人の命が救われます。
不思議なことに科学にあまり興味がない方の方が
科学を過信する傾向にあります。
無理なものは無理なんです。
それを出来そうなふりをする科学者は
予算が欲しいからそうするわけですが
これは一種の詐欺です。
科学を勉強していけば
科学は何もできないという現実ばかりを叩きつけられます。
人間の知は無限に進んでも
自然の数%も理解できないのだと私は思います。
自然は偉大です。
(オマケ)
地震のハザードマップなどほとんど当たりません。
(全くと書きたいくらいです。スパコンで計算するだけ予算の無駄です。)
興味のある方は一体どれほどのパラメータをいれて計算しているのかを
問い合わせて頂ければと思います。本当に科学と呼ぶにはお粗末なものです。
~年以内に何%の確率で起きるという予想も当たりません。
予想をした人は外れても起きなくて良かったね
程度で何の責任もとらなくていいので、気軽に予想しています。
職を賭して予想して頂ければまだましですが
それができるほどの科学的根拠がないことはおそらく研究されている
ご本人も分かっていると思います。
現実に阪神淡路大震災も、東日本大震災でも
発生確率0~10%未満のところでおきているのです。
なぜかこのような結果検証はされません。
これは科学ではないということは日本にいる賢明な科学者であれば
大半の方はわかっていると思います。
ただ、勘違いして頂きたくないのは
ハザードマップや予想が当たらない
だから安全安心だということではありません。
日本は地震大国なので日本に住む限り
どこでも地震に対しての備えは必要なのです。
2012-10-19 00:17
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コメント(1)
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本当にそうです。
私も研究職ですが
日々人間の無力さに
嫌気がさします。
最近は定期的に論文を出さないといけないため
質の低い論文が本当に増えました。これも残念なことです。
by 月のカケラ (2012-10-19 18:33)